脳のからくり

竹内薫の『脳のからくり』を読みました。新書だったので電車で読むためについつい購入。

脳のからくり (新潮文庫)

脳のからくり (新潮文庫)

一般向けの脳科学の入門書。読みやすい分量と内容です。脳科学ってよく聞くけどよく分からないという人におすすめ。章末や巻末にオススメの一冊が紹介されていて,興味を持った方は読み進めていくこともできるので,最初の一冊にぴったりです。


読みながら色々考えたのですが,『学問を学ぶということ,私見』で使った「知識」というのは,あるいは言葉というのは,結局のところクオリアに帰結するのかなぁと感じています。茂木さんは「ニューロンの活動の関係性」が重要だとおっしゃっていますが,今までの意味ネットワークなどの分野の話を読むと言語の数理モデル二項関係をベースに発展してきていると思うので,結局のところ「言葉」だとか「知識」だとか「クオリア」だとかいう人間の意識に関わることは関係性についての学問に落ちるということなんでしょうか。ニューラルネットワークよろしく。

グラフ理論とか,生成文法理論とかオートマトン理論とか,モデルチェッキングで使われる様相論理などの数理論理学とか,コンピュータサイエンス二項関係と相性がよいみたいです。